目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
「笑いすぎ……失礼すぎ……」

ぷぅと頬を膨らませ早足になると、慌てて蓮司さんが追ってきた。

「悪い!悪かったって!ほら、機嫌直せよ。後でたくさんパン買ってやるから、な?」

「……たくさん?」

「たくさん、好きなだけ」

「……許す」

食べ物に釣られたんじゃない!!
いつまでも怒ってるのも、何だかなと思っただけよ!!
と、続けて反論するも、蓮司さんは聞いてない。
また、大きな声で笑い、私の頭をポンポンと優しく叩き目を細めた。
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