目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
「お待たせ」

「遅かったわね。まぁ、いいわ。今日はどちらへ?」

笙子は、猫なで声を出したが、その目は笑っていない。
俺は向かい合う椅子に腰掛けながら、ウェイターにコーヒーを注文した。

「恩師の葬儀だ」

「ふぅん。電源を切るほどのね」

「そんな話をしに来たのか?」

「違うわ。あのね、母が会いたいそうなの、あなたに」

笙子は少し居ずまいを正した。

「なぜ?」

「……なぜって、紹介したくて。私達もうすぐ付き合って3年目よ?そろそろ私を社長夫人にしてくれてもいいんじゃない?」
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