身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
呟くように言われて、私は更に訳がわからない。

「礼華」
え?
初めて呼ばれた名前。

「ごめん。わかってた。お前が彩音さんじゃないこと」
「え?!」
その言葉に、私は驚きすぎて涙も止まる。

「俺こそ知っていたのに、黙ってた。許せない?」
逆に問われて私は、もう訳が分からず視線をさまよわせる。

「なんで……じゃあ?どうして言ってくれなかったの?どうしてお見合い断らなかったの?」
矢継ぎ早に聞いた私に、悠人さんは考えるような表情をした後、私の手を引いた。

「とりあえず正座はやめて」

そっと引き寄せ自分の隣に私を座らせる。

「レイカがいいんだよな?」
確認するように言われて、言っている意味が解らず悠人さんをみた。

「戸籍上は、あやかだろ?」

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