身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
悩んだすえ、高そうな豚肉は生姜焼きに、高級そうな野菜は具沢山の味噌汁、そんな具合にありきたりなメニューが出来上がってしまい、私はチラリとリビングのソファでパソコンを操作する大村さんを見た。

「あの……私、これらの高級食材でおしゃれな料理はできなくて、こんなのでもいいですか?」
出来栄えとしてはこんなものだろうと思う。

いかにも普通な食卓だ。
私の言葉に、大村さんはダイニングテーブルにやって来ると、驚いたように目を見開いた。

「あの……ごめんなさい!作りなおします。こんな料理食べないですよね?」
早口にまくし立てた私を大村さんは遮る。

「違う。こんなきちんとした料理……ありがとう。うれしい」
仕事ばかりのお姉ちゃんは確かに料理など無縁だ。
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