社長の溺愛にとかされて
幸い、お風呂の場所と見当を付けた場所は当たっており、
着ていた服を脱ぐ。

お風呂場に入り、ジャブンと湯舟に浸かり、やっと息をした感じ。

周りを見渡し、大理石でできた壁に、大きな浴槽
かなりハイグレードなホテルの部屋なんじゃと、
茫然と思う。

本来なら、部屋の凄さを堪能してる所だろうが、
これからの行為の緊張の方が勝っていて、
堪能する余裕はない。

でも、慎也の初めてに対する気遣いは十分感じられて、
そんな所も素敵だと、改めて感じていた。

お風呂から上がると、アメニティもブランド品、
それを惜しげもなく使い、肌を整える。

どくどく言う心臓。

勇気を出して、お風呂場を出ると、慎也がベッドに座って、
窓を見ていた。

「丁度、日が落ちる所だよ」

「うわ!」

窓から飛び込んできた景色に目が奪われる、
青とオレンジと日の入りする、自然の芸術のグラデーション。

あまりの綺麗さに、しばらく見入ってしまった。
< 89 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop