契約結婚の陰に隠された真実の愛〜言葉に出来ない気持ち〜
第十五章　柊さんとの再会
私は彼のマンションに呼ばれ、彼と再会した。
私が部屋に入ると、彼は私を見つめた。
私は下を向いたまま彼の顔を見ることが出来ずにいた。

「元気だったか？」(心配したぞ、亜実のこと考えない日はなかった、すげえ会いたかった、今すぐにでも抱きしめたい)

「はい」

「返事は相手の目をみてするもんだ、やり直し」

彼は私に近づき頬に触れた、私はピクッと反応した、その手は私の顎をクイっと上げた。

下を向いていた私は自然と彼を見つめる状態になり、次の瞬間彼の唇が私の唇を塞いだ。
久しぶりの感触に身動き出来ない状態になった。

一瞬唇が離れ、彼は私の腰を強く引き寄せた。
「亜実」と耳元で囁かれ、腰から砕け落ちそうになったが、我にかえった私は彼から離れた。

「社長、いけません、婚約者の方が悲しみます」

「婚約者はいない、ここに住み込みで働け」

「でも・・・」

「でも、なんだ」(もう亜実と離れて暮らせない)

彼は再度私に近づき、私は壁を背に身動き出来ない状態になった。

「亜実」(二度と離さない)

彼とキスをした、この状況を求めていた自分がいた、彼の唇が私の首筋から鎖骨へ下がっていく。
彼は私を抱きかかえ、ベッドルームへ運んだ。

「駄目」

「駄目じゃない、黙って俺に抱かれろ」

私は彼に抱かれた。
ずっと心待ちにしていた瞬間、柊さんが大好き。
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