ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方



何ひとつ聴きたいことが聴けないままなのに
他の数学科の先生達が気を利かせてこういう状況にしてくれたのに
あたし、何やってるんだろう?

「元気でな。」

自問自答している最中に聴こえてきた
別れの時を告げるような彼からのメッセージ。


『・・入江先生もお元気で。』

「色々、無理しすぎるなよ。」

『入江先生・・こそ。』


ダメだ
泣きそう・・・


「3年生になる生徒達のこと、頼むな。」

『が、頑張ります。入江先生の分・・・・まで。』

「それじゃ・・・・」

『・・・・それじゃ・・・・』


とうとうあたしに背を向けた入江先生。


これで本当のお別れなの?
あたし
これでお別れにしてもいいの?

このままじゃ
これっきりになるかもしれないよ・・・・


あたし
そんなのイヤだ


「高島?!」

『まだ、あたし・・・・大事なことを言ってない・・・・』


あたしは入江先生の背広の裾をギュッと掴んだ。
咄嗟にではなく、自ら強い意志を持って。


ちゃんと伝える
きちんと伝える
迷うことなく伝える

1度目、2度目ともに
受け入れられなかったけれど
3度目だって諦めずに伝える

だって
あたしがずっと思い続けてきた
大切な想いだもん


『あたし、やっぱり、入江先生のことがス』

「高島。」


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