お助け部ッ☆
……あ…あれ?
『え、ちょっと待って?これ…【竜也の悲しい過去】じゃないの!?』
「いや、【お助け部誕生秘話】だぞ?」
えぇえぇぇ!?
『わ、笑わない子だったのは!?』
「あ、それは大人の前でだけ。アイツ超演技派だぞ!姫も気をつけろよ。まぁ…姫の前じゃただの天然だけどな」
仁がケタケタ笑いだした。
いやいや、笑えねぇし!!
っつかあたしの心配返せや!!
「小学校…2年生だったかな?俺ら全国ネットに望月財閥の不正告発、流したんだ」
小2ィィ!?
何やってんのォォォ!?!?
『それってバリバリ内部告発じゃん!!どーなったの!?』
「こらっ!お前たち何勝手なことしてるんだ!!おじいちゃん、怒っちゃうぞ!!……って言われたな。竜のじいさんに」
グッと拳を握った翔平が、仁を叱るようなポーズを取った。
『お叱りが甘いよ、会長!!』
そんなんでいいのかッ!?
大財閥ゥゥ!!
『け、警察沙汰じゃないの?』
「いや?元々何もやってなかったし」
………はい?
仁さん、意味がわかりません。
「俺らの勘違いだったんだよ。不正してるっての」
ハァァァ!?
『とんだ大迷惑じゃん!!望月財閥を更生させたーとか、どんだけ自分らのやったこと美化してんの!?』
「あ、でも警察に表彰されたんだぜ?」
『何を!?』
「不正の噂があったのは事実だから。その事件を期に勘違いがわかって望月財閥の業績が伸びたんだよ。だから、その勇気ある行動と望月財閥への貢献を称された」
『警察ってポジティブー!!』
あー、なんか聞かなきゃよかったかも。コイツらの行動はあたしの予想範囲を超えすぎてる……
そんな奴らと寝食を共にしてるあたしって……?
一瞬、お助け部というトラブルメーカー……というよりトラブルそのものに組織されてる自分を恨んだ姫香だった。