お助け部ッ☆
『どーします?』
「仕方ねぇ、奥の手を使うか……」
ところ変わって山奥。
遭難した2人。
『奥の手?』
「そ。竜のSP呼ぶ」
『SP!?』
あの恐ろしい人々か!?
あたしの帰りがちょっと遅いと、竜也が出動させちゃうあの!!
一度捕まったら最後、有無を言わさず竜也のもとへ……
別に嫌じゃないけど怖ぇんだよ!!
『……確かに、帰るにはうってつけだろうけど…神山さんごときに…いや、イノシシごときに呼べるの?』
「確かにこの格好じゃあ説得力ないだろうけど。
でも一回神山さんって言ってたよね?わざわざ言い直したよね?結局俺の実力じゃそんなこと出来ねぇよって?
気持ちはわかるよ?でももう少しソフトな言い回し、覚えよ?」
『…ツッコミ長ぇよ』
……俺、どうすりゃいいの?
山に来て、確実にブロークン マイ ハートな神山。
ここは一つ。
大人の男、神山淳之介の実力を見せるべし!
「俺、意外とすげぇんだぜ」
『ホント意外ですね。意外すぎて腰抜かしそうです』
…確かに……自分で意外って言ったよ?
でもそれは、俺なりの自制心じゃん!!謙虚さじゃん!!
なぜ伝わらん!?
「……俺、竜也の趣味がわかんねぇ…」
『あたし、神山さんの意味がわかんねぇ』
……カッチーン
「テメェ…見てろ!大人の、いや!俺の本気を!!」
『あー、遠慮しときます』
「いや、見ててよ!SP呼んでみせるから!!」
『しょーがないなあ』
「あざーす!」
本気を見せるためにプライドを捨てた神山だった。