お助け部ッ☆
「えへ?」
『その手には乗らないもんねぇ』
また美味しそうにケーキを食べる。
……ちっ、ミスった。そこ頷けや、めんどくせぇ。
「莉央、ブラックオーラ出てる」
竜ちゃんに言われて、笑顔に戻す。
あ、ヤバイヤバイ。
僕はキュートボーイなんだから♪
でも…
任務失敗だねぇ…
僕のブラックが姫ちゃんにバレないことにホッとしてたら……
翼っちが戻ってきたみたい!じゃあバトンタッチだね。
翼っちはチャラ男だかっ……女好きでっ……お、お話が!上手だから。きっと姫ちゃんを入部させてくれるよっ♪
なんか【まだちゃんと登場してないのに俺の株を下げてんじゃねぇ】的な目で見られたから、早くバトンタッチしてこよーっと。
よっ!!3番手の桐生翼(キリュウツバサ)だっ♪
莉央の言ったことは気にしないよーに!!
『あの、どちら様??』
あたしの目の前には、いかにもチャラ男って感じの人がいた。
そしてまたもやイケメン。
色が抜けて、金に近い茶色の髪はワックスでセットされてて、右耳についてるシルバーのピアスがよく似合っている。
人懐っこそうな笑顔を浮かべたその人は、気づいたらトランプ大会に参加していた。
「桐生翼でぇす♪」
『…えっと』
学年で色が違うネクタイとリボン。
あたしたちの学年は赤。
2年生が緑。
3年生が青。
で、この人は緑。
『桐生先輩?』
「翼先輩で♪
なんか名字だと親近感わかないもん。
あ、あと敬語とかも適当でいいからね。
俺ここでの威厳、全くないからさぁ…
ってか姫ちゃんって想像してたより可愛くって安心したわ」
みっちぃに巻かれて、まだふわふわしてるあたしの髪の毛で遊ぶのは止めてください。
ってかなんか竜也の視線が痛いッス……