お助け部ッ☆
「どーする??」
「どーしよぉ…」
「アイツ何してんだよ!!」
姫香と竜也が2人で喋ってるので、任務失敗した3人組は隅っこで作戦会議。
『あ、もうこんな時間…あたし今日芽依ちゃんの部屋で晩ごはん一緒に食べる約束したんだよね。帰んなきゃ』
姫香が立ち上がった。
「ヤベーよ!竜がめっちゃこっち見てる!!」
「さっさと姫香を説得しろや!!って感じの目だね、あれ」
慌てて引き止める方法を探す3人。その時、ガチャリと扉が開いて、【アイツ】が入ってきた。
「遅くなって悪かったな〜」
救世主の4番手来たあっ!!
舞い上がる3人。
『あの…どちら様??』
まさに今、帰ろうとしたときだった。
本日2回目のどちら様??
長身で黒い髪をワックスでくしゅくしゅにして、眼鏡をかけてるその人は、切れ長の目をして優しく微笑んでいた。
多分、もう一人の先輩部員さんだな。
だって……
この人もイケメンだもん。
「はじめまして、姫ちゃん。俺は瀬川大和(セガワヤマト)。大和って呼んで。お助け部の一応部長…って言っても名前だけだけど。よろしくね」
あまりにも優しい笑顔に、差し出された右手を思わず握ってしまった。
いやぁ…よろしくされましても…
あたし入る気ないんだけどな…
『あの大和先輩?非常に申し上げにくいんですが、あたしお助け部に入る気な「しょーへー!!起きろー!!」
出たよ、大事なセリフをかき消すヤツ。
『仁!!あんたいい加減に…っ!』
文句を言おうとしたら、仁に起こされた翔平と目が合って思わず黙る。
めっちゃ不機嫌なお顔をしてらっしゃる。
コイツ、絶対低血圧だ。
「何」
「お前と大和で王手をかけろ!!そしたら竜が仕留めてくれるから」
…王手って何?仕留めるって何?
あたし!?