お助け部ッ☆
運転に疲れたんだろう、虚ろな目が姫香をとらえた。
…瞬間、輝いた。
「お前か!綾瀬!!」
『はぃ!?あたしは綾瀬ですけども!?』
いきなり叫ばれても……ビビることしか出来ませんが。
「いやぁ…物好きの竜がピンときた女っつーからすっげぇ期待してたんだけど…普通じゃね?むしろ可愛くね?」
『なんの話ッスか?』
「や、こっちの話だ」
なんだよ。物好きとか期待とか普通とか。
悪かったな!!普通で!!
っつかほんとに国語の教師?あたしにも意味わかるように喋れよ。まったく。
「だろ!?姫、見た目は普通だろ!?」
仁があたしを指差して言う。
見た目はって、何?
『だからなんなんだよ!!人のこと普通普通って!!
言っとくけどねぇ、なんだかんだ言って普通が一番難しいんだからね!!
自分が普通だと思ってても、人から見たら普通じゃないってことも……』
そこまで言ってハッとした。
ちょ、ちょっ!落ち着け、姫香。
何故そこまで【普通】を拒否する?
あたしは【普通】であるべき人間。
高校生活は、【普通で平穏】が目標なんだ!!
むしろ喜ばねば!!
『そうなんだよ、仁くん。あたしは普通なんだよ。ははっ♪』
そう言って、ケタケタ笑いだした姫香。
「やっぱ普通じゃねぇ、変だ。ホント見た目だけだな」
「俺も同感だ」
仁と神山の呟きは、彼女の耳には届かなかった。