お助け部ッ☆
いい雰囲気だった2人を現実に引き戻した中田さん。
「…んだよ、田中!」
ちょっと不機嫌な竜也。
「中田です。あの…望月財閥の御曹司って……」
「ん?俺だよ?」
なんか口パクパクしてる中田さん。
「ご、ごめんなさい!!
僕みたいな凡人の戯言にあなた様のような方が振り回されるなんて……」
『た…わ、ご…と…?』
ビックリして途切れ途切れになっちゃった……
『…田中さん』
「中田です」
『……戯言なんですか?』
なんか……すごい悲しい…なんなんだよ、もう…
「え?」
『竜也…戯言の意味は?』
表情の見えない姫香に戸惑いつつも、竜也は答えた。
「正気とは思えない言葉」
『そうなんですか?』
黙る中田さん。
『あんた彼女取られたんだよ?弱味につけこまれて!
悔しくないの!?見返したいって思わないの!?
彼女だってまだあんたのことっ…
それを戯言って…』
あ、ヤバイ…泣きそうかも。
気づくと…竜也の腕の中にいた。
『竜也…』
「あんたの言う通りだよ。
俺は望月財閥の御曹司。凡人の戯言に振り回されてる暇なんかない。
……でも…あんたの依頼は戯言じゃないだろ?
だから引き受けたんだよ。今さらキャンセルなんて受けつけないから」
竜也………
うん、あんたカッコイイよ!!
輝いてるよ!!
「ありがとうございます!!」