死者の闇〜最期のメッセージ〜
「いいんじゃない?可愛いよ〜」

「あ、ありがとうございます……」

ワンピースもメイクも藍の好みではないが、喜ぶ福山美里を見ているとそう言うしかない。藍は少しずつできるようになった作り笑いで返す。

「さて、次は食事だね!!」

福山美里はそう笑顔で言い、またかばんの中を漁る。藍はケーキや揚げ物を出されるのではないかと身構えたが、出てきたのは鶏肉のおじやだった。タッパーに詰められている。

「ちゃんと食べないと。あまり食べてないんでしょ?」

「……食べたくありません」

「少しでもいいから。ね?」

福山美里に何度も説得され、藍はスプーンでおじやを一口食べた。久しぶりにまともにご飯を食べ、藍は「おいしいです」と呟く。温かいご飯を口にし、涙があふれた。

「やっぱり、辛いよね。私も青磁くんとは仲良くさせてもらっていたんだ。でも、藍ちゃんは青磁くんと誰よりも関わってきたから、誰よりも苦しいよね」
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