アンティーク
5分という時間はあっという間で、いつの間にか外にいた人々が中に入っていく姿が見える。
「あ、時間だね」
俺たちもそれに続いて、アンティーク展へと向かった。
中に入ると、早速目に入ってくるアンティーク品に、俺は良い意味でのため息が出る。
そして、隣の玲奈さんは今までに見たことのない笑顔を咲かせている。
「わあ、すごい」
アンティークショップとは比べ物にならないほど広くて、様々な物が置いてある。
将生が好きなコーヒーカップも、もちろんのこと多様だった。
俺たちは、各々見たいところを見る。
「レオさん、あそこにオルゴールコーナーがありますよ」
玲奈さんの視線の先には、まるで芸術作品とでもいうようなオルゴールが飾られてある。
「あ、本当だ」
彼女はそれだけ言うと、またどこかへ行ってしまう。
将生を見ると、やはりカップを見ていた。
その目は真剣そのもので、まるで鑑定士のようなその姿に笑ってしまう。
「どう? いいのあった?」
「うん、いい物だらけだよ」
その声は、いつもよりも微かに明るく、将生が興奮しているのがわかった。