ねぇ・・君!
初めて関係を持った時
英明が退院をして吹田にある
自分の実家で自宅療養を
することになった。
自宅療養をしている英明を、
清香が仕事の休みに訪ねてきていた。
清香が訪ねてくる日曜日、
英明は清香とデートを
重ねるようになっていった。
ちょうど、英明の実家の近くに
万博記念公園などのデートスポットが
あったのが功を奏したようだ。
しかし、英明は自宅療養で
訪ねてくる清香と
つかの間の時間しか
会えないのが寂しく感じていた。
そんな時だった。
清香が帰ろうとしたが、
終電に間に合わなかったのだ。
その時に、英明は清香に言った。
「清香、今夜だけ朝まで
一緒にいてくれないか?」
「英明さん、明日は仕事ですよ。
恭輔さんに、なんて説明をすれば
いいのですか?」
「今夜は、おまえを帰したくない。
清香、オレのそばにいてくれ」
そして、英明の車が
ラブホテルの近くに来ていた。
「私、怖いわ。
汚れた体を見られるの…」
「体は汚れていたとしても、
心がオレにあるのならそれでいい。
清香、過去に体を汚されたとしても
オレは、今のおまえを愛している。
オレに、おまえの身も心も
任せてくれるか?」
英明は、そう言うと
車をラブホテルに入っていた。
そして部屋に入ると、
清香にキスをしていた。
そして、キスをしながら
ベッドに寝かせた清香のブラウスに
英明の手が伸びていた。
やがて、清香のブラウスのボタンを
外すと胸をはだけて清香の乳房に
唇をつけていた。
「やめて、いやっ!」
英明の唇が、清香の乳房に
触れていたのだ。
「清香、おまえを愛している。
おまえの体が、オレを欲しがって
いるのがわかる」
「お願い、やめて」
清香の制止を聞かずに英明は、
清香の乳房に触れていた。
乳房を触れるたびに清香は、
小さくあえいでいた。
「清香、愛しているよ。
このまま、離したくない。
おまえは、オレだけのモノだ。
誰にも渡したくない」
清香は、英明に抱かれて
自然と英明の髪をなでていた。
そうしたなかで、英明は
自分の服を脱いで
生まれたままの姿になっていた。
そして、清香の服を脱がして
白い肌に触れていた。
やがて、二人の熱いセックスは
終わっていた。
「清香、吉澤のことは忘れろ。
おまえは、オレだけのモノだ。
何も不安にならないで、
オレだけを愛してくれ」
「英明さん」
英明は、清香を抱きしめていた。
二人の心と体が、一つになった
瞬間であった。
英明にとって、清香は自分になくては
ならない存在になった。
そして、これから先は
どうなるかわからないが
清香と一緒に生きていきたいと
思うようになっていた。
「英明さん、このまま私を離さないで」
「離すものか、おまえは
オレだけのモノだ」
「うれしい、英明さん。愛しているわ」
「オレも愛しているよ、清香」
清香と初めて関係を持った英明は、
自分が望んでいたことが
成就したことを悟った。
必ず清香を幸せにしてみせる。
清香を泣かすようなことは、
絶対にしないと誓っていた。
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