ねぇ・・君!
仕事の引継ぎをする時
清香は、英明と結婚するために
仕事の引継ぎを始めていた。
仕事の引継ぎを担当することになった
船橋優子は、本社オフィスからの
人事異動で茶屋町オフィスに着任した。
初めは、緊張していた優子だが
清香の優しさで茶屋町オフィスの
仲間に打ち解けていった。
とくに、清香とは同い年だったのが
功を奏したようで、清香の仕事を
しっかり引き継いでいこうと思った。
それは、清香の優しさが優子に
緊張を解したのは、いうまでもなかった。
そして、英明や茶屋町オフィスの仲間に
本社オフィスにいた時のことを話した。
優子は、本社オフィスにいる寿子とは
別の部署にいたが、寿子が社員いじめとも
言えることを日常的にあったこと。
寿子が、本社オフィスにいる時は
自分がビクビクして仕事をして
いたことを話していたのだ。
その事が悩みとなって、
退職を考えていた矢先に
茶屋町オフィスへの人事異動に
なったことを英明をはじめとする
茶屋町オフィスの仲間に話したのだ。
「天野係長は、課長のことを
憎んでいました。
再婚をしたなんて許せない。
絶対に課長をつぶしてやると
言っていました。
課長、清香さんを
守ってあげてください」
優子の話を聞いていた英明は、
寿子が自分をここまで
憎んでいたことを知ったのだ。
そして、妻となった清香を
必ず守ってみせると決意を
新たにしていた。
「清香、しばらくオレと一緒に帰ろう。
おまえに、危害を加えられるのを
夫として見過ごせない」
「いいのですか?」
「このまま、オレの前妻の影に
おびえることはない。
寿子とは必ず決着をつける」
寿子と決着をつける。
英明は、茶屋町オフィスの
仲間の前で宣言していた。
その言葉を受けて、恭輔は言った。
「課長がおびえる必要はないです。
清香さんと一緒にやっていくためにも
オレたちに協力させてください」
そして、沙織も言った。
「天野係長に負けないでください。
清香さんを助けるためなら
私も力を貸します」
そして、雪恵も言った。
「清香ちゃんを守るなら
私も力を貸します。
だから、負けないでください」
優子の打ち明け話が、
茶屋町オフィスの仲間を結束した。
恭輔、沙織、雪恵の3人は、
過去に高槻オフィスにいた時に
寿子から嫌がらせを受けている。
茶屋町オフィスで寿子の嫌がらせを
必ず食い止めてみせると
既存の仲間が結束を結んでいた。
そして、その結束に新しく
加わろうとしていた仲間がいた。
それは、孝之、香菜、夏子であった。
「恭輔さん、僕たちを忘れないで
ください。茶屋町オフィスには、
僕や香菜、夏子がいます。
そして、優子さんがいます。
僕たちにも協力をさせてください」
「よしっ、茶屋町オフィスの力を
本社オフィスに見せつけてやろう」
清香を助けるために、
オフィスの仲間が力になる。
英明は、前妻である寿子と
必ず決着をつけると決めていた。
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