幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
それからは一緒に帰ることも少なくなった。

玲音は応援団の練習。

私は体育祭実行委員会と決め事をしたり、ものを作ったりした。

スローガンだの、借りもの競技に必要なものだの。

学年対抗リレーの案を出したり、大縄をやるかやらないか決めたり。

とにかく忙しくて家でも必要なこと以外、話さなかった。

朝話したくても玲音は練習があるため、早く行ってしまう。

夜は私が遅く帰り、玲音は部屋で勉強している。

同居してない頃はこんなの普通でへっちゃらだった。

でも、近すぎて余計に話したくなる。

一緒にいるだけでも十分だと思うのに、欲張る自分がいるようだ。
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