かすみ草の花束を。
「……確かに花咲さんのことは大事に思ってるけど、それは妹みたいな意味で、本当に純とうまくいってほしいって心の底から思ってるよ」
……え…
「妹…?」
「そう、妹」
私は流川先輩をジーっと見つめている。
「妹…!?」
妹か…なんだ…そっか。
…ホッ……
あれ…、何で私今ちょっと安心したの?
「それに…もっと俺のペースを乱してる人がここにいるじゃん」
…え…ここって……
確認のために周りを見渡してみたけど誰もいない。
もしかして…私のこと…?
「ねえ町野さん。 ”美羽ちゃん”て、呼んでもいい?」
……っ…!
「えっ!?」
なな、なんで…!?
「美羽ちゃんて呼びたい。 だめかな?」
下の名前で呼ばれるなんて、すごい仲良いみたい。
すごく親しい関係みたいで、ドキドキする。
「だめじゃ、ないです…」
なんだろう、このドキドキ。
自分が自分じゃないみたい。
「ありがとう、美羽ちゃん」
…ドキン…
やっぱり、心臓おかしい。ーー