愛は惜しみなく与う③

「ごめん、でも仕方ないから恨まないでね」


は?ほんまどいつもこいつも…
目があった瞬間少し申し訳なさそうな顔をされた。そんな顔するなら初めからこんな事すんなよ


「後悔するで」


電気が体の神経を支配して、身体はなに一つ動かせない。
今すぐぶん殴ってやりたいけど、無力とはこういうことを言う



でも、これがどんな目的か分からへんけど


穏便に済ませへんかった事を、後悔させてやる




「…せいぜい今の内に、余裕ぶっこいとけ」



意識が途切れそうになるその前に、身体中に残ってる力を振り絞る。

震える手で、男達と紗羅ちゃんの前に、中指を立てる



「こっちも、宣戦布告や…」



そう言った、瞬間なにか頭に被せられて、視界までも支配された……




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