愛は惜しみなく与う③

「でも…偶然やったら何んで、こんな事に?」


「あたし、数年前にサトルに振られてから、一度も連絡を取ってなくて。でも忘れられなくて。

杏ちゃんと出会って、学校に行く勇気も出て、楽しいと思えて……またサトルに連絡する勇気が持てたの」


まじか
出会いまで疑ってたけど。ほんまに偶然やったんか。
あたしとの出会いが、再びサトルに繋げてしまったなんて皮肉すぎるやろ


「サトルは、もう会わない間におかしくなってて。あたしの事も……もう見てくれなくなって。だから連絡したのは久しぶりで。そしたら……

さっきの水瀬に電話はつながった。水瀬はサトルの手下みたいな人。

水瀬に言われたの。『サトルとは会わせない。役に立たない女は要らない』そう言われた。

あたしはもうサトルに会いたい一心で頭がおかしくなってたの。



『サトルに会いたいなら、この女を探してみろ。見つけて連れてきたら、サトルにあわせてやる』


そう言われたの」


サトルには会えずに、水瀬の駒として動いてしまったと。そう言った
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