愛は惜しみなく与う③

「ごめん言うなら、やることやって!あたしは、あんたを置いてここを出るつもりはない。ええからさっさとして」


ハッキリとそう言い切ると
ぐっと唇を噛み締めて、あたしの手を縛る紐を解く


「あ、緩めるだけでいい。力入れたら解けるようにしといて。こんな子供騙し効くかわからんけど、縛られてると油断してくれればありがたい」


小細工が通用するか知らん。
水瀬がどんなやつかも分からへん

ただスコーピオンってことは分かってる



なににしろ、クズや


「一応、あたしと敵の振りしとき」


これだけは、徹底せなあかん


「もうあたし…こんな事したくない。ただ杏ちゃんをちょっと水瀬に会わせたら、サトルに会わせてくれるって…。
こんな酷いことするのも知らなかったし、後に戻れなくて…どうすることもできなくて…」



はぁ



「わかったから。でも、、敵のフリして。お願いやから。自分の身は守ってほしい。あたしは、自分の身は自分で守れるから」


だから…

まだ仲間やと思わせとかな…紗羅ちゃんは、ほんまに水瀬からして、用済みになってしまう
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