mariage~酒と肴、それから恋~《7》
確かに、栄子さんは、勢いが大事って力説してたけどさ。

その機会が、今ってこと?
何か、軽いし、情熱もないけど…?!

「それで、あたしで、いいの?」
おずおず上目で確認した。

加地くんは、あたしの瞳に真っ直ぐ視線を落とした。

「なごみちゃんなら、いいなって思った」

な…
絶句。
なんてことだ。
ときめくじゃん、そんな台詞!

ーー待て待て、いくらなんでも展開早すぎない??

まあ見た目悪くなくて、仕事は大手企業。…うん、良い。
にしても、諸々確認すべきことが、色々あるんじゃないのかな?性格とか価値観とか?

うつむき脳内一人問答していると、

「…考える時間いる?」
加地くんに問いかけられた。

迷い、いる??
ーーいらなくない??

「待って!……いや、待たないで!!」

「どっちだよ」

チャンスが舞い込んだ。
何かが始まる気配を察知したら、迷わず飛び込むと決めてた。
それって、今なんじゃないの?

「よ、よろしくお願いします!!」
握手を求めて、バッと片手を前に出す。

「ん、よろしく」

すんなり手は包まれた。
< 33 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop