冷徹社長の初恋
夕方、教室で仕事をしていると、川原先生がやってきた。

「町田先生、手が空いたら打ち合わせをしたいんだけど」

「はい。今大丈夫です。職員室へ行きますか?」

「いや、ここでいいよ」

早速、宿泊研修の日程のプリントを広げて、見てくるポイントや聞いてくることなどを確認した。
慣れている川原先生のおかげで、イメージが明確に膨らむ。

「町田先生は、カメラをお願いするね。記録用と、子ども達に見せる用で。車は僕が出すから。駅で待ち合わせをしよう」

「わかりました。よろしくお願いします」

「帰りは夕方すぎになるけど、夕飯でも食べて解散しようか?」

「ああ、えっと……その日は……」

「何か予定があった?」

「はい……」

「……もしかして、春日さん?見学のことで?」

「えっと……はい」

川原先生は眉間にしわを寄せて、不機嫌そうな顔をした。穏やかな先生としては、すごく珍しいことだ。

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