冷徹社長の初恋
「ただそれは、単純な話ではない。うちは、完全な実力主義なんだ。実力のない者は、たとえ社長の息子でも平社員のままだ。
基本的に上層部は親族が多い。それは、親族経営という一面もあるが、それぞれが力の限りを尽くし、結果を残して勝ち取った地位だ。だから、後継は社長の息子に拘らない。優秀なやつが上に立つ。親族間で競争させることで、俺達は切磋琢磨して、より会社の利益を上げようと奮闘する。そうやって会社を守ってきたんだ」
春日さんの真剣な眼差しに、ますます聞き入ってしまう。
「それは生まれた時から始まっていた。良い成績をキープしなければ、出来損ないとみなされる。常に競争の中で生きてきた。周りはライバルだらけだ。
そんな中で、誰かと付き合うなんて余裕はなかったし、そうしたいとも思わなかった。
生活に必要なことは、なんでもお金で賄える。だから、結婚をする必要性を感じなかった。
来るもの拒まず、去る者追わずな後腐れない関係ばかりの時期もあった。でもそれすら煩わしくなった。欲を満たすことすら、外注できるからな。とはいえ、それもまた煩わしくなってしまったけどな」
な、なんか、最後にすごいことを言われた気がする。
「が、外注って……」
そういうサービスがあるってことは、私でもなんとなく知っている。
「軽蔑するか?」
春日さんは、いつも通り威厳のある表情を見せている。
だけど、なんでだろう……その力強い瞳の中に、不安な色が混ざっている気がする。
基本的に上層部は親族が多い。それは、親族経営という一面もあるが、それぞれが力の限りを尽くし、結果を残して勝ち取った地位だ。だから、後継は社長の息子に拘らない。優秀なやつが上に立つ。親族間で競争させることで、俺達は切磋琢磨して、より会社の利益を上げようと奮闘する。そうやって会社を守ってきたんだ」
春日さんの真剣な眼差しに、ますます聞き入ってしまう。
「それは生まれた時から始まっていた。良い成績をキープしなければ、出来損ないとみなされる。常に競争の中で生きてきた。周りはライバルだらけだ。
そんな中で、誰かと付き合うなんて余裕はなかったし、そうしたいとも思わなかった。
生活に必要なことは、なんでもお金で賄える。だから、結婚をする必要性を感じなかった。
来るもの拒まず、去る者追わずな後腐れない関係ばかりの時期もあった。でもそれすら煩わしくなった。欲を満たすことすら、外注できるからな。とはいえ、それもまた煩わしくなってしまったけどな」
な、なんか、最後にすごいことを言われた気がする。
「が、外注って……」
そういうサービスがあるってことは、私でもなんとなく知っている。
「軽蔑するか?」
春日さんは、いつも通り威厳のある表情を見せている。
だけど、なんでだろう……その力強い瞳の中に、不安な色が混ざっている気がする。