冷徹社長の初恋
「軽蔑するかどうかっていうと……よくわからないです。私の常識からはかけ離れているので。
今思ったことを率直に言うとしたら……ただただ、驚いてます。話してくださった全ての内容に」

「そうか……俺には弟がいるんだ」

「弟さんですか?」

「そうだ。2人兄弟なんだ。今、副社長をしている。弟は結婚が早くてな、13歳になる息子がいる。こいつが優秀なやつで、将来会社を任せられる人材だと思っている。だから、俺の子がいる必要もないと思っていた。
この年になると、いい加減身を固めろって、ますます外野がうるさいんだけどな。見合い話も次々持ってこられたが、全て蹴ってきた」

そう言うと、春日さんはまっすぐ私を見つめてきた。

「けど、最近、結婚もいいものなのかもと思えてきたな」

「そ、そうですか……」

「ああ。誰かが自分のために、無償の愛を向けてくれるのは、金では買えない尊いものだと気付いたんだ」

< 49 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop