冷徹社長の初恋
「ああ、絲……」

春日さんが心の奥から絞り出すように息を吐き出し、切なさを伴った声音を発すると同時に、私の目の前が真っ暗になった。なにがなんだかわからず、身動きがとれなかった。

でも、次第に状況が掴めてきて、胸が高なった。


私、今……春日さんに抱きしめられているんだ。


「か、春日さん?」

「すまない。もう少しだけ、このままでいさせてくれ」

切なげな声音が、耳元からダイレクトに響いてきて、胸がキュンとした。
拒むことなんてできなかった。ううん、拒みたくなかったのかもしれない。






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