続・カメレオン王子とひとりぼっちの小鳥ちゃん
◇◇◇
「ただいま……」
夜の10時過ぎ。
俺は家に帰ってきた。
俺の声に反応して、
パタパタとスリッパを鳴らしながら
かけてきた琴梨。
「礼音くん、お仕事お疲れさまでした。」
そう言って、
いつものようにとびきりの笑顔で
俺の腕に飛び込もうとした琴梨が、
その場に固まった。
「礼音くん……
何か……あった?」
いつもだったら、
走ってきてくれる琴梨を
力いっぱい抱きしめる俺。
でも、目も合わさないで、
いかにも怒ってますオーラを
出しているからだろう……
俺は、図書館での琴梨が、
柳田に向けた笑顔を思い出し、
固まる琴梨の横を素通りした。
「礼音くん……
今日はネギトロまきを作ってみたんだけど……
食べる?」
「食べるけど……」
「ちょっとね、形が崩れちゃったの……
レシピ動画を見て作ってみたんだけど、
切るのが難しくて……」
「それよりさ、
結婚式に着ていく服は決まったの?」
「うん。
昨日ね、会社帰りに七海ちゃんと
買いに行ったんだ。
お揃いのワンピースなの」
「見せて」
「今?」
「そう。
どんな服か見せてくれないと、
どんな髪型にしていいか
考えられないからさ。」
「わかった……ちょっと待っててね。」
琴梨はそう言うと、
洋服のウォークインクローゼットに入った。
「この服……なんだけど……」
モジモジしながら、
俺の前にちょこんと立った琴梨。
着ていたのは、すみれ色で、
裾がひらひら揺れるワンピース。
琴梨……可愛すぎ!!
っていうか、似合いすぎ!!
「ただいま……」
夜の10時過ぎ。
俺は家に帰ってきた。
俺の声に反応して、
パタパタとスリッパを鳴らしながら
かけてきた琴梨。
「礼音くん、お仕事お疲れさまでした。」
そう言って、
いつものようにとびきりの笑顔で
俺の腕に飛び込もうとした琴梨が、
その場に固まった。
「礼音くん……
何か……あった?」
いつもだったら、
走ってきてくれる琴梨を
力いっぱい抱きしめる俺。
でも、目も合わさないで、
いかにも怒ってますオーラを
出しているからだろう……
俺は、図書館での琴梨が、
柳田に向けた笑顔を思い出し、
固まる琴梨の横を素通りした。
「礼音くん……
今日はネギトロまきを作ってみたんだけど……
食べる?」
「食べるけど……」
「ちょっとね、形が崩れちゃったの……
レシピ動画を見て作ってみたんだけど、
切るのが難しくて……」
「それよりさ、
結婚式に着ていく服は決まったの?」
「うん。
昨日ね、会社帰りに七海ちゃんと
買いに行ったんだ。
お揃いのワンピースなの」
「見せて」
「今?」
「そう。
どんな服か見せてくれないと、
どんな髪型にしていいか
考えられないからさ。」
「わかった……ちょっと待っててね。」
琴梨はそう言うと、
洋服のウォークインクローゼットに入った。
「この服……なんだけど……」
モジモジしながら、
俺の前にちょこんと立った琴梨。
着ていたのは、すみれ色で、
裾がひらひら揺れるワンピース。
琴梨……可愛すぎ!!
っていうか、似合いすぎ!!