続・カメレオン王子とひとりぼっちの小鳥ちゃん
☆琴梨side☆
礼音くん……怒らせちゃったな……
私はすみれ色のワンピースを
ハンガーにかけると、
ベッドに倒れこんだ。
帰ってきたときから、
いつもと違うなって思った。
何か私に、怒っているような感じだった。
付き合いだして2年3か月。
初めてだった。
礼音くんが、私を拒絶する態度をとったことが。
いつもだったら、寝る支度が終わると、
このダブルベッドに入ってきて、
私を包み込んで眠る礼音くん。
でも今夜は、
待っても待っても、
この寝室にさえ来てはくれなかった。