金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
「 奇跡 」

「 ………キセキ。」

「そう。こうして菜乃と出会えたことは僕にとって、奇跡だったから。」

「瑠璃の占いは、よく当たる。
まるで未来を知っているかのように……。」

「(笑)分からないよ。そういう風に感じるだけ、そういう風に…いつのまにか行動してしまう…それが占いなのかもしれない。
だから、自分に良い事だけを信じて動けばいい。」

「(笑)ありがとう。瑠璃…ずっと私だけの占い師でいてっ。」

「菜乃………。 好きだったよ。」

「……瑠璃。私も…私も瑠璃のことが……。けど、私は瑠璃に恋する資格なんて無いのかも…
幸せを探すなんて…」

「君のことが、大好きだから…だから僕は行かなきゃいけない。
僕は誰よりも君が幸せになって欲しいんだ。」

「行く……?どこへ?」

「ちゃんと行かなくちゃいけない場所。
とても長く…長い間ここに居たからね。

夢が叶ったら僕は…あぶくになる。」

「……あぶく…って、あの…水の泡?」

「君を一緒に連れて行けば、僕はあの世へ行ける。
もし、菜乃がここに残れば僕はあぶくになる。
魂は消えるんだ。」

「どういう事っ?あの日、あの夏の日…って何があったの?」
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