金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
「そんなの……瑠璃にはもっと未来があったはず……。
そうだっ…! 今からでもいいっ、もっと瑠璃の行きたい所へ行こうっ。ねっ、そうしよう。」

「(笑)そうだね。
でもね、契約があるんだ……。」

「 ……契約?」

「そう、あの世との契約。
僕の魂の期限は…残りわずかなんだ。
恋した時点でカウントダウンが始まる…恋した相手、つまり君を連れてあの世へ戻ること。」

「それが…契約…なの?」

「君を連れて行かなければ…真実の愛を証明できなければ…僕の魂は泡になる。
小さなあぶくになる。
それが、あの世から…死んでも夢を叶える条件なんだ。
本来なら……交わしてはいけない契約。
神様ではなくて…悪魔が僕の心に囁いた…。」



20数年の孤独と魂の永遠の消滅……

それでも僕は見知らぬ君に会いたかった。

君に恋をしたかった。


「もし……私がこの世に残ったら、あぶくになった瑠璃はどうなるの?」

「もう…二度と生まれ変わることはない。
魂は永遠に破棄される…………。」

「……嘘、嘘だよね。」

「本当だよ。僕はずっと…20年、菜乃と出会えることを待ってた。

キセキ…だよ。」



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