金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.

○°・。廃墟美。・°◯。

         ○
         。°

○ 。
         •
○。

「 大丈夫? 」

「 うん。平気っ……。」

広斗は私の手をぎゅっと握って、少しだけ私より先を歩いた。



病院で目を覚ました日から、退院する日まで広斗は毎日欠かさず顔を出してくれた。

広斗の仕事が終わる時間を心待ちにしている自分に気付いた2日目。

帰り際、広斗の背中を見てもう少し側にいたいと思った3日目。

「また…明日」と照れ笑いする広斗の背中に思わず飛びついてしまった4日目。

ぎゅっと力を込める。

「広斗、ありがとう。 私の側にいて…。
明日、退院しても…ずっと、菜乃の側にずっといて…。」

広斗は私を胸に抱きしめると、

「俺、菜乃のことが好きだよ。ずっと側にいる。」

そう言ってもっと強く腕に力を込めた。



そして、今日は広斗と初めてのデート。

私のワガママに広斗は嫌な顔をせずに、この場所に付き合ってくれた。






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