金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
「瑠璃…出てきて…私の前に姿を見せて…。」
私の声だけが虚しく響く。
広がる薄暗い空間に…所々に差す光に…跳ね返るように私の声がこだまする。
広斗はそっと頷いて、私の肩を抱くと辺りをぐるりと見渡した。
「なるほど…ね。解体を拒む正体はコレか…。」
「 ………な…に?」
「やっぱりここに長居はしない方がいいな。
これはこれは…見事な量だよ。
アスベスト。」
「アスベスト?」
「ほら…あそこも、あそこにも…天井や壁、所々調査に入った様子がある。
アスベストって…昔の建築物に多く使われていた断熱材だよ。
有毒性の高い石綿で…コレはクロシドライト…か。
かなり、発ガン性の高い物だな。
確かに…何度か解体に入ってはいるものの、そんなこんなの事情で中断せざるを得なかったんだよ。きっと…。」
「そのうちに…出る…なんて都市伝説のように言われるようになったのかな…。」
「そうかもしれない…。」
広斗はまだ興味ありげに故意にえぐられた壁の穴を覗き込んだ。
ん……?
何? 何か…光る…何?
「広斗……っ。あそこ…真ん中に何か…光ってる…。」
「 ん? 本当だ…何だろう。」
私の声だけが虚しく響く。
広がる薄暗い空間に…所々に差す光に…跳ね返るように私の声がこだまする。
広斗はそっと頷いて、私の肩を抱くと辺りをぐるりと見渡した。
「なるほど…ね。解体を拒む正体はコレか…。」
「 ………な…に?」
「やっぱりここに長居はしない方がいいな。
これはこれは…見事な量だよ。
アスベスト。」
「アスベスト?」
「ほら…あそこも、あそこにも…天井や壁、所々調査に入った様子がある。
アスベストって…昔の建築物に多く使われていた断熱材だよ。
有毒性の高い石綿で…コレはクロシドライト…か。
かなり、発ガン性の高い物だな。
確かに…何度か解体に入ってはいるものの、そんなこんなの事情で中断せざるを得なかったんだよ。きっと…。」
「そのうちに…出る…なんて都市伝説のように言われるようになったのかな…。」
「そうかもしれない…。」
広斗はまだ興味ありげに故意にえぐられた壁の穴を覗き込んだ。
ん……?
何? 何か…光る…何?
「広斗……っ。あそこ…真ん中に何か…光ってる…。」
「 ん? 本当だ…何だろう。」