妻恋婚~御曹司は愛する手段を選ばない~

正直、今の私は自分が母親になるなんて想像もできない。

けれど、恭介君に似た子供なら、晶子先生の言う通り間違いなく可愛いだろうことだけは分かる。

いつかそんな未来も迎えられたらいいなと思いを馳せた時、恭介君がため息をついた。


「悪いけど、子供はまだ考えられない」


その忠告めいたひと言は冷酷にも聞こえ、自分も同じ気持ちであるのにもかかわらず、ちょっぴり寂しくなる。

今は考えられないと言っただけなのに、まるでこの先もずっとそうだと言われたかのように冷たく心の中で響いたからかもしれない。


「そんなこと言っても授かりものだし、どうなるか分からないでしょ? 年寄りの楽しみを奪わないでちょうだい」

「まだ早いと思ったからそう言ったまでだ」


あくまでもさらっと言い放つ恭介君に対して、晶子先生はしかめっ面をする。しかしすぐにハッとした様子で私へと視線を移動させた。


「ごめんなさいね。美羽ちゃんにプレッシャーをかけるつもりは一ミリもないのよ。誤解しないでちょうだいね」


泣きそうな顔で謝られ、微笑みとともに首を横に振る。

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