妻恋婚~御曹司は愛する手段を選ばない~
恭介君の元へ乗り込んだあの時、私は彼にいつから吸収合併しようと考えていたのか訪ねた。
そして確かに彼は『まったく考えてなかったと言ったら嘘になる』と答えていた。
そばにいなくても、彼はずっと私に寄り添ってくれていた。一緒に苦しんで悩んでくれていたんだ。
「そんなに深刻な顔をするな。ねじれを直して、あるべき場所に戻しただけだから」
頬に流れ落ちる涙を彼が指先で拭い、そして額にそっとキスをする。
柔らかな温もりが心に染み込み、愛しさがまた募っていく。
「ありがとう。恭介君にはたくさんもらってばっかりで、私も返せるように頑張らなくちゃ」
「いや。俺も自分の居場所を守りたいだけだ。俺は美羽の隣が良い。美羽と一緒にいる時が一番自分らしくいられるし、気を楽にしていられる」
私こそ、何度彼の言葉に救われ、気持ちを軽くしてもらったかわからない。
恭介君がいるから、今の私があるんだ。
「ずっと俺のそばにいてくれ」
ゆっくりと唇が重なり合う。たっぷりと時間を使って何度も繰り返し、思いを確認する。
「愛してる」
「私も」
吐息とともに唇が離れると、恭介君が私を横抱きにしてソファーから立ち上がった。