一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
一方、萌音は意気揚々と医学部看護学科を訪ねていた。

目の前に野瀬教授の研究室がある。

ノックをしようかと躊躇っていると、偶然にも目の前の扉が開いて、野瀬教授が出てきた。

「あら、あなたは・・・」

「佐和山建設の流川萌音と申します。本日は佐和山と一緒にリフォームの打ち合わせに参加させて頂くために参りました」

50代の野瀬はショートカットで溌剌とした小柄な女性。

8年前はもっと若々しかったが、今でも十分に品があり年相応の素敵な女性だ。

「佐和山建設さんから話は聞いているわ。長嶺教授からも連絡を頂いたの。『娘が行くからよろしく』って」

フフフと笑う野瀬教授はあの頃のままの笑顔で微笑んだ。

一気に萌音の緊張が溶ける。

「そうねえ、佐和山くんが来るまでおやつでも食べてお話していましょうか」

「仕事なのに、よ、よろしいのでしょうか・・・」

突然の誘いに戸惑いながらも嬉しさを隠せない萌音。

「噂通りのツンデレね・・・」

「えっ?」

「何でもないわ」

野瀬教授の呟きは萌音には届かず、首を傾げる萌音に、野瀬教授は微笑みを返した。

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