一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
「モジモジして、何か聞きたいことでもあるのかしら?」

図星をさされて戸惑う萌音だったが、恥ずかしがっている場合ではない。

桜やしのぶに相談にのってもらい、今回はなんとか海音を信じることができたが、度重なる敵襲や新たなライバルの登場にいちいち動揺していてははじまらない。

佐和田のように犯罪スレスレの罠を仕掛けられたら手も足も出ずに慌てふためくしかないことだってあるのだと身をもって知った。

「先生は8年前に私立N学園で高等部と中等部合同の講演会をされたことを覚えていますか?」

年に何回も講演会をしている野瀬だ。

ピンポイントで8年前のあの日のことを覚えているとは思えない。

しかし、思いきって萌音は尋ねることにした。

自分が抱える不安や疑問を解決する糸口を、発端となった本人の口から確認したかったから。

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