一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
「おはようございます」

萌音が設計課の自席に向かうと、海音はすでに出勤していた。

「おはよう。流川さん、これなんだけど」

パソコン上に海音が示してきた製図は、昨日、萌音がCADで作成したものだった。

違うのは、萌音が指摘した点に改良が加えられていること。

「凄く良くなってるじゃないですか!」

嬉しくなって海音の顔を見る。

相変わらずきれいな顔だが、目の下にはクマができ無精ひげもうっすら伸びて、どことなくやつれて見える。

「頑張りましたね」

ニッコリ笑った萌音は、思わず海音の頭を撫でてしまっていた。

「犬じゃないんだけど・・・」

「犬かと思いました」

昨日のやり取りが役割を逆にしてそのままトレースされていた。

二人のやり取りを見て、周囲のスタッフも笑う。

「誉めてほしいって、尻尾が見えたんですよ」

信じがたい言い訳だったが

「そうか、そうか」

と、受け流す中武主任にこれ以上弁解しても仕方ないと思い、

「コーヒー買ってきます」

と、萌音は設計課から一時避難した。
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