一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~

デート

「萌音は何にする?」

「レ・モネ・ード」

「ぶっ・・・!じゃあ、俺は新タ・マネ・ギとのサラダとかかな?」

「えっ?・・・ああ、これは駄洒落じゃなくて本当に好きなの!・・・あとは、海老とアボカドのクリームパスタで」

「じゃあ、俺もレモネードにツナとタマネギの和風パスタで」

海音が予約していたイタリアンカフェにはスムーズに入れた。

笑っている海音と拗ねている萌音を見て、注文を取りに来た店員は何の事だかわからず不思議そうな顔をしてオーダーを受けている。

それはそうだろう。

二人以外には゛モネとマネ゛を絡めた駄洒落メニューなんて思いつきもしないのだろうから。

「萌音は海老が好きなの?」

「うん。檸檬(れもん)も海老もアボカドもクリームスープスパも好き」

「早くそのリストの中に俺もいれてくれないかな?」

注文後もメニューを眺めていた萌音は、眉間にシワを寄せて

「そんな軽い様子じゃ入る余地はなさそう」

と言い放った。

「軽い気持ち?8年半の思いをそんな簡単な一言で終わらせてほしくないな」

右肘をテーブルにつき、右手に頬を乗せた状態の海音は妖艶な微笑みで萌音を見つめながら呟いた。

「8年半?」

「そう、俺はその頃からずっと萌音を見てきた」

海音の想定外のストーカー発言に、萌音は持っていたメニュー表を落としそうになったが、次の海音の言葉を聞いて全てがフリーズした。

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