転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 そこでヴィオラは言葉を切った。投獄されるだけですむならばまだしも、今度は処刑という可能性だって大いにある。
 そんな中、情報を伝えるためにわざわざ危険を犯したのだから、信用してもいいと思ったのだ。ヴィオラが甘い判断をしている可能性もあるが。

「そうか――そうだな、話くらいはきくべきか」

 そうリヒャルトは小声で言って、足を速める。いつもはヴィオラのペースに合わせてくれるのに、今日はそんな余裕はないらしい。
 セスが指定したのは、庭師達が道具をしまっておくのに使う小屋だった。朝と夕方、大きな道具を出し入れする時以外はほとんど人が来ないそうだ。
 小屋の周囲に人の姿がないことを確認しながら、小屋のそばへと寄る。ニイファは小屋の外で待っていることを選んだ。

「誰か近づいてきたら合図します。私は、ここで友人を待っていると言えば言い訳がききますので」
「友人?」
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