転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 こうして話をしているのを見ていると、リヒャルトとセスの間に大きな溝ができているのをつくづく痛感させられてしまう。
 以前は、主従としての立場はあれど、もっと親しい間柄だったのに。

(いえ、でも――これが正しいんだわ、きっと)

 裏の事情がどうであれ、セスが罪を犯したのには変わりない。新しい情報をもたらしてくれたからという理由で、それをなかったことにはできないのだ。

「まさかそのふたりが結びつくとは、俺も予想していなかった。情報の提供、感謝する」
「いえ、そのくらいは……たいしたことではありません。では、俺はこれで失礼します」

 頭を下げて立ち去ろうとするセスを、思いがけずリヒャルトが呼び止めた。

「セス。お前は誰に仕えているんだ? ティアンネ妃に忠誠を誓うのなら、俺のところに来るべきではなかっただろう」

 その言葉に、セスは複雑な表情になる。それから、首を横に振った。

< 119 / 302 >

この作品をシェア

pagetop