転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 その中でも、最大の国力を誇るオストヴァルト帝国に連れてきたということは、タケルに相当期待しているのだろう。

「……でも、タケル様に協力してもらうことなんてないですよね?」
「そうだな。今のところ、ザーラに動きはない」
「でもさあ、新月宮にはなにか証拠があるかもしれないだろ?」

 あるかもしれないが、新月宮に入ってそれを探すのは難しいと。どうやってタケルをとめたらいいだろう。
 リヒャルトと目を合わせていたら、タケルは思いがけないことを言い出した。

「リヒャルト、お前、新月宮の隠し通路とか把握してるか?」
「いや、俺はあちらには行かないからな。すべて把握しているとは言えない」
「たぶん、俺は全部把握してる」
「……はい?」

 またもや思いがけない発言がタケルから飛び出した。

「俺、新月宮に滞在してただろ? だから、暇つぶしにあちこち探検して回ってたんだよ。いざって時に脱出できる通路もあるだろうと思ってたしな」
「それは、本当か――タケルがそこまでやるとは思っていなかった」

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