転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「それだけではありません。タケル様もお忙しいですからね。お友達とのお付き合いもありますし」
「無茶をして、危険に巻き込まれなければいいけど」
「タケル様なら大丈夫ですよ。そう信じて待ちましょう」
「そうね、この話はここまでにしましょう。仕立屋に入ってくるように言ってちょうだい」

 新しいドレスに着替えたところで、皇妃から依頼を受けた仕立屋達がぞろぞろと入ってくる。ヴィオラの身体に合わない箇所を補正するのだ。
 今の話は、外部の人間の前では口にしない方がいい。

(うん、タケル様は大丈夫――大丈夫だって信じてる)

 結局、ヴィオラにできるのはタケルを信じることだけだった。
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