転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「そっか、混ぜちゃってもよかったんだな」
「おいしい? よかった。あと、半熟の目玉焼きを載せてもおいしいと思うし……ハンバーグとかを載せても!」

 騎士団員達の反応に緊張が解けた。
 ヴィオラの料理をこの国の人達は喜んでくれる。喜んでいる表情を見る度に、胸の重しがひとつ、外れたような気になるのだ。

「急にどうしたんですか? 最近は、ヴィオラ姫自ら調理するというのはなかったですよね」

 そう声をかけてきたのは、顔見知りの騎士団員だ。ヴィオラが市場に出かける時、護衛としてついてきてくれたことがある。
 最初のうちは、ヴィオラがレシピを伝授していたのだが、勉強が忙しくなってきたということもあってアラムに任せきりになっていた。

「ええと、それは……」

 ちらりとニイファの方をうかがう。今、ここで皇帝の話をしてしまっていいのだろうか。

(……大丈夫、かなぁ……)

 ヴィオラの視線に気づいたニイファは、ゆっくりと首を縦に振る。それを了承だと判断した。
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