転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 疑問に思ったけれど、それを口にする間も与えられず、ヴィオラは満月宮に連れ戻されてしまったのだった。

 とりあえず談話室でリヒャルトが戻ってくるのを待つことにする。タケルは、不満な様子だった。

「なんで、リヒャルトのやつ、俺達だけ先に戻らせたんだろうな」

 その不満を持っているのは、ヴィオラも同じだ。リヒャルトは、ヴィオラにただ戻るように命じただけ。
 皆を大急ぎで戻らせなければならないほどの大ごとなら、少しは事情を説明してくれてもよかっただろうに。
 じりじりしながら待っていたけれど、談話室に入ってきたリヒャルトは険しい顔をしていた。

「――ティアンネ妃が戻ってきた。先ほどの馬車は、彼女のものだ」
「うそっ!」


 ティアンネ妃は、皇妃の排除を企んだ罪で離宮に追いやられていた。
 本来なら、処刑するなり、牢に閉じ込めるなりするところを、離宮への追放で済ませたのは、皇帝の甘さなのだろうなとヴィオラは思っている。

「だって、でも、どうして……?」
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