転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「二人とも、気を付けてくださいね?」
「わかっている」

 ヴィオラは、手を振って出ていくふたりを見送ることしかできなかった。
 ◇ ◇ ◇
 リンデルトの居場所を突き止めたという報告は、すぐにリヒャルトのところにもたらされた。リヒャルトとしてはなにかと複雑な相手だ。
 部下というだけではなく、友人だと思っていたセスの父親。
 ティアンネ妃を守るためにこの国に来たのは知っていたが、母を殺そうとしたあの一件まで疑ってもいなかったのだ。

「なんだか、わくわくしてきたな。こういう捕り物、こっちに来てからは初めてだからな」

 目立たないよう数人ずつにわかれて、リンデルトが借りているという建物を目指す。
 リンデルト本人の名ではなく、何人もの協力者を挟んでの賃貸契約だったから、見つけ出すまで手間取ってしまった。

「……タケル、君は中には入らないように」

 真っ先に飛び込んでいきそうなタケルの襟首をつかんで引き戻す。

「えー、俺も中に行きたい!」
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