転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「君はこちらの剣には慣れていないだろう。少し離れたところにいるという約束だったはずだ」
「ちぇーっ」

 ふくれっ面になりながらも、タケルはおとなしく後ろに下がってくれる。

「ヤエコ殿からの大切な預かりものだからな。君に、怪我をさせるわけにはいかないんだ」
「わかった。ここで、俺は見学してるよ」

 タケルが十分離れたのを確認し、リヒャルトは扉を開くよう合図した。
 そこは、裕福な商人がオストヴァルト帝国で商売をしようと、借りるのにふさわしい建物だった。
 一階には広い部屋があり、そこで商品を広げて商談をすることができる。
リンデルトがいるのは二階だという報告だったから、騎士団員の一部に一階の探索はまかせ、リヒャルトは階段を駆け上がった。
 端から目についた扉を順に蹴り開いていく。中から飛び出してきたのは、いずれも剣を帯び、十分な訓練を受けていると思われる男達だった。すぐさま廊下や階段が戦いの場へと変化する。
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