転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「前王妃は、ザーラの手によって毒物を盛られ、病に見せかけて殺された。これは、その毒を提供した人物の証言を記したものだ」
「う、嘘よ! そんなのでたらめだわ!」

 リヒャルトが突き付けた言葉に、ヴィオラは頭を殴られたような気がした。いくら何でもそこまでするなんて。
 嫌われているのは知っていた。疎まれているのも知っていた。明らかな殺害ではなく、"事故"を前提として、ヴィオラがいなくなればいいと思っていたことも。

「お母様を殺したの?」

 愛人であったザーラが、母の地位を狙っていたのは知っていた。父も、母ではなくザーラを王妃にしたいと思っていたはずだ。
 ザーラが母に毒を盛っていたことを、父は知っているのだろうか。
 病に倒れた母。誰も訪れない離宮。日々弱っていくのを、ヴィオラは見ていることしかできなかった。

「……なぜ、あなたがそれを? 我が国の内情に帝国が口を挟むというのか。我が国のことを探ったと?」
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