転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「ありがとうございます。ニイファもいてくれるけれど、ちょっとだけ不安だったから、嬉しいです」

 リヒャルトの前では、ヴィオラの感情は他の人に対するより素直に出るようだ。ニイファとは違う安心感があるということだろうか。

「終わったら、俺の部屋に来るか? 今日の政務は終わりだから、なにか甘いものでも用意しておこう」
「ニイファと同じことをおっしゃるんですね。ニイファはホットチョコレートとクッキーですって」
「そうか。では、談話室で待ち合わせよう。ゲームを用意しておく」
「はい!」

 リヒャルトもまた、ヴィオラのことをよく見てくれている。今日、早めにこちらに戻ってきたのは、ヴィオラを勇気づけようとしてくれたのだとヴィオラは思った。
 取られた手から、リヒャルトの勇気のようなものが流れ込んでくる。
 ニイファに勇気を分けられ、リヒャルトに勇気を分けられた。ここまでしてもらったのだから、ザーラの前で委縮するわけにはいかない。

「お、ヴィオラ。今から行くのか?」
「タケル様」

< 88 / 302 >

この作品をシェア

pagetop