【電子書籍化】騎士団長と新妻侍女のひそかな活躍
「王太后様が、もし君さえよければ、またティアナ様の話し相手になってほしいと、おっしゃっていた」

「本当ですか? ええ、行きますっ」

 エルシーは嬉しさのあまり、無意識に立ち上がろうとしてしまい、身体がぐらりと揺れる。咄嗟に腰を支えてくれたのはアーネストだ。

「急に立ち上がってはダメだろう」

「……ごめんなさい」

 アーネストはそのままエルシーを膝の上に乗せる形で、ソファに腰を下ろす。

「下ろしては……くださらないのですよね?」

「よくわかっているな」

 エルシーを横抱きにしたまま、アーネストは口角を上げる。

「怪我が治るまで、夜は自制してるんだ。そのぶん、少しでも君に触れていたい」

 ほんのわずかだが甘えるように囁くアーネストに、エルシーは思わず笑みをこぼした。こんな彼を見られるのは、世界で自分だけだ。

「愛していますわ、アーネスト様」

「……頼むから煽らないでくれ」

 ふたりは微笑み合うと、互いに唇を寄せた。





【Fin.】
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